ビジネススクールにおいて、ホスピタリティビジネスがちょくちょく取り上げられるのが個人的にはとても興味深いです。
今のところ、テクノロジーとの関連でOTAがトピックスとなることが多いように思います。このニュースについてもまさに、学外のケースコンペのトピックと関連していたので備忘としてまとめておきます。
OTAとして世界最大のグループ売上高を誇るプライスライングループ(Priceline Group: World’s Leading Provider of Online Travel)の中核企業であり、日本でも事業展開をしているブッキングドットコム(Booking.com: 1,518,990 hotels worldwide. 134+ million hotel reviews.)が、直接予約の獲得を目的に、従来のペイパークリック型重視の広告からテレビ広告の比重を上げるようです。
2016年には12カ国で実施されていたテレビ広告を、倍以上の30カ国へ拡大、テレビ広告費を55%増加させる(一方でデジタル広告は縮小されると想定されます)
判断の裏には、グーグルアドワーズからトリップアドバイザー・トリバゴでのリスティングに渡る成果報酬型広告が、ダイレクトトラフィックや顧客との1to1の関係性の向上につながるかどうかの評価があり、今後も検証を続ける。
トリバゴは、収益の45%前後をプライスライングループから獲得しており、また、トリップアドバイザーの収益の約50%がエクスペディアとプライスラインからもたらされていることを考えると、これらOTAメタサーチにとって、今回のプライスライングループの決断は大きな脅威となります。
興味深いのは、これまでTV広告重視で進めてきたトリバゴが、その戦略を見直しデジタルマーケティングを増加させるという対象的なアナウンスをしたことです。