突然ですが、small talkって知ってますか?
これみなさんの間では常識で、知らないの僕だけだったら恥ずかしいのですが、MBA受験される方は是非知っておくべき米国の文化です。いまだに、なんで誰も教えてくれなかったのかが不思議なくらい、インタビュー時に役立つと思います。
small talkとはいったい何?
さて、いったいsmall talkが何かと言うと、日本語で言うところの「雑談」です。
ここまで褒め称えておいて「雑談」かよ、という感じですが、米国においては、非常に重要なコミュニケーション文化です。米国外からのMBA生向けのオリエンテーションで、レクチャーとロールプレイを通して学ぶほど、重要なテーマ。
small talkは、テキストにて、
making small talk - everywhere you go
として一番はじめのテーマとして取り上げられており、以下のように定義づけられています。
Small talk is the casual conversation (chitchat) that people engage in when they don't know the people they are conversing with, when they are trying to fill time, or when they want to be friendly before getting down to business.
パーティーやネットワーキングイベント等で初対面の人と会話をする時にとどまらず、学校、職場、スーパーでのレジ待ち等、いつでもどこでも誰に会ってもこのsmall talk。
内容は大したこともなく、天気やスポーツ、どこから来たのか等、まさしく「雑談」。
ただ、興味深いのは、米国人は、このsmall talkを「しないこと」についてかなりの違和感をもつそう。会話の間にできる沈黙や、初対面の人と挨拶をした際に訪れる一時の沈黙をawkward silenceと言い、これが皆さんお嫌いのようです(当然個人差はあるでしょうが)
日本人の僕からすれば、別に話したければ話せばいいし、なんなら朝から晩まで英語でそんな事していたらクタクタに疲れてしまうのですが、人にあった時、会話している時にsmall talkを続けずに沈黙してしまうのはもはやrudeとみなされてしまうようです。(繰り返しになりますが、年齢や性格などで個人差はあるでしょうが)
インタビューでのsmall talk
ここでひとつ思い当たるのが、オンキャンパスでインタビューを受けたときのこと。
集合場所に面接官が迎えに来て、彼女の部屋へ移動する際、
- 天気はどう?
- キャンパスはどう?
- 昨日はどこに泊まったの?
- インフォセッションでは誰と話したの?
と質問攻め。「あれ、これ面接始まってるのかしら?」というほど途切れなく質問をいただき、少し驚いた記憶があります。
今思えば、きっとこれがsmall talk。質問にただ答えるだけで、僕から会話を続けなかったために、逆に彼女に質問攻めをさせることになってしまったのだと思います。面接では第一印象が肝心、という話もありますが、この場合では、このsmall talkを通して、僕の第一印象が少なからず影響を受けたはずです。
いまもし、同じような面接を受け、
- 天気はどう?
と聞かれたら、例えば、自分の素直な感想を言った後に、彼女の一番好きな季節を聞くとか。この季節のキャンパスでのおすすめスポットを聞くとか。米国文化を理解したsmall talkができるかなと思います。
ちなみに、small talkが盛り上がって、そのまま面接の大半を趣味の話に費やしたというクラスメイトもいました。
インタビュー対策で、goalsやwhy MBA、behavioral questionsをガチガチに固めるのもいいですが、少しだけこのsmall talkに時間を割いて、Likability(これもいつか書きたいテーマです)を味方につけるのも良いかもしれません。